MOROHA聴いて響いたって言う奴とは仲良くしたくないなって話
大森靖子は好きなんだけどね.
日々生きててYouTube観るくらいしか楽しみがないから,日曜日の夕方適当にYouTube見てる時に関連動画に流れてきたMOROHAの『革命』.HipHop系の何かかなと思って再生したら,まあ,結果的にHipHop的な何かだったんだけど,中々に思想が強かった.
Rap調の語りからはじまって,今日から俺は変わってやる!みたいなことをとうとう述べる歌詞.
いや,まあわかるよ,わかるんだけどさ.
長えよ.「明日もがんばるぞい」って内容だけで何をグダグダと5分弱もしゃべってんだよ.
いや,この曲を歌ってるMOROHAはいいんすよ.
こいつらは自分自身を歌にしてて,言うなればこんな私小説みたいな歌で人の心を動かしてる.
ギターとマイクだけで曲にしてるスタイルもかっこいいよ.
好きになれないのは,この曲が響いちゃってる奴ら.
居酒屋で酔っ払って夢を語るのは惨めだって歌に,音楽に酔っ払いながら共感してる.
この曲聞いて自分語りしてるコメント欄が嫌いだ.
だいたい,この曲聞いてがんばろう,自分変えてやろうって言ってる.
そうかそうか.
こいつらのバックボーンは1mmもわからないけど,多分こいつらは明日も明後日も同じように生きていくと思う.
そんで3ヶ月後くらいに同じような音楽聞いて同じようなこと思ってると思うんだ.
それが悪いとか,そいつらを見下してるとかじゃなくて,
曲中でダセエって言ってることをその真下のコメント欄で繰り広げちゃってるのが,なんつーか哀しいなと.
あとね,僕は全然共感できないんだけど,それに対して,響いてんだろ?って押し付けてくる感じが嫌い.
飲み会の後に虚しくなったことなんてないし,居酒屋だけで語る夢なんかない..
別に共感できないんだったら聞き流せばいいんだろうけど,耳に残るし,色々考えさせられるのは確かなので,そこは冗談抜きでMOROHAがすげえんだと思う.
再三言うけどMOROHAが嫌なんじゃなくて,これが響いちゃってる奴らと仲良くなりたくないって話.
冒頭にも買いたけど,大森靖子は好きなんですよ.
僕は別にLGBTとかセクシャルマイノリティーではないけど,
男らしくないし,かわいいもの好きだし,趣味趣向は割と女の子的なんだけど,
そんな僕の女の子の部分がめちゃくちゃに彼女の歌が好き.
男が憧れるシンガーとしての長渕剛,の対局の存在.
メンヘラ女界のカリスマ大森靖子.
MOROHAと大森靖子.
結構ジャンルとしては近しいと思うんだけど,
何が違うんだろうって不思議だった.
でも,この文章書いてて理解した.
大森靖子もMOROHAも等身大の自分を歌ってる.
MOROHAはこんなダメな自分からは変わらなきゃな,そうだろ?って歌ってる.
大森靖子はこんなダメな私だけどみんな愛してって歌ってる.
大森靖子は聴き手側が,うんうんそうだよなって歩み寄っていく感じがするけど.
MOROHAはおまえらもダメだろ?わかるだろ?って肩組んでくる感じ.
うるせえよ黙れよおまえに何がわかるって思う.
自分から共感しにいくのはいいけど,共感をおしつけられられると引いちゃう.
僕ですか?
大森靖子に共感して,MOROHAが響いてる奴らをバカにしてるんだからダメな人間に決まってんだろ.
言わせんな.
なんでBiS2期が解散したのかがようやく理解できた話
BiSというアイドルがいた.いや,今もメンバーが代わって活動はしているんだけど.
今活動しているのはいわゆる3期というやつで,これはこれで好きなんだけど,僕が話したいのは春に解散した2期のことだ.
1期があって,何年に活動を始めて,メンバーに誰がいてとかは気になったら調べてください.本題じゃないので.
んで,そのBiS2期.
解散した時にプロデューサーの渡辺氏が「俺には俺の解散しなければいけない理由がありました。」と述べていた(参照 : https://natalie.mu/music/news/331063)
僕がBiS2期を本格的に見始めたのが咋冬のことで,数ヶ月後の春には解散してしまったので,まあ,超絶にわかではあるのだが,BiSにはめちゃくちゃいい曲がたくさんあって,色々と熱いストーリー性があって,何で解散するのか一向に理解できなかった.
だって...
この辺とか
この辺とか
超良くないですか??
こんだけ良い曲持ってて,魅力的なメンバーがいて,それでも渡辺さんは「解散しなければいけない理由がありました。」と言う.
当時は理解に苦しみました.
しかし,とある記事を読んで,何で解散しなければいけなかったのか.渡辺さんがBiSに何を思っていたのかが納得いきました.
この記事.BiSの所属事務所wackの行なったオーディション合宿にフォーカスして作られたドキュメンタリー映画のインタビュー記事なんですけど,その映画で焦点が当てられているのが,メンバーの何名かが”戦力外”を言い渡されオーディション合宿に参加することとなり,解散の危機を迎えるBiSである.
というか,内容に関しては一旦記事を読んでいただいてですね.
なるほどな,と思ったのは
自分が何もしなくても、事務所がいつかヒロインにしてくれると思っている
という,オーディションを受けにきた女の子に対する評や
悔しかったですね。話し合いを重ねてきて最終的にはわかってくれると思ってたし、合宿でも1週間話し続けたことを、何1つじゃないのかもしれないけど、理解してもらえなくて。合宿に参加したBiSメンバーには、“今は確かにBiS脱退がかかる状況だけど、お前らも合宿を経てBiSに入ってきて、当時先輩メンバーたちは自分たちのことしか考えてないってことはなかったでしょ? だから、BiSのことだけじゃなくて、オーディション参加者のことを考えてあげて、彼女たちにやっぱりBiSっていいグループなんだ、BiSに入りたいなって思ってもらえることの方が大事でしょ”って言ったのに、最終PRで“BiSを解散させない!”とか言い出して、“ええええ!? 嘘だろ”みたいな(笑)。あそこで、心が折れましたね。やっぱりまわりの人たちも、自分のことだけを考えている子のために何かをしようとは思わないじゃないですか。彼女たちはそこを履き違えたと言うか。
という,BiS解散を決意したであろう出来事.
この合宿に行くことになったのは,”戦力外通告”されたメンバー.
渡辺さんは合宿を通してなぜ戦力外になったのか,考えて成長してほしかったのだろう.
”戦力外”をなったメンバーはメンバーの中でもトップクラスに歌唱力が高いメンバーやルックスの良いメンバーもいた.なんで?というファンの意見は数多くあった.同時期に行われていた「BiS.LEAGUE」という人気投票で上位に入っているメンバーも戦力外になった.
ここに渡辺さんが求めるアイドルに必要なものが何なのかと言うのが現れているのだと思う.
歌唱力でも,ルックスでも,ファンからの人気でもない,
グループのことを想い,自分達でこのグループを押し上げていこうという気概なのだろう.
どれだけ可愛くても,歌が上手くても,現状それなりにファンがいても,
その気持ちがなければこれ以上先にはいけない.
そう判断しての解散なのだと,半年を経て理解することができた.
余談だが,AKBの盛者必衰ぶりもここにあると思う.
前田敦子や大島優子を筆頭に総選挙という話題性のあるイベントで名を知らしめていった.
しかし,いつしか話題作りの手段であった総選挙は,メンバーの目標となり,メンバーはAKBグループ内で自分の順位を上げることを目標とするようになった.
渡辺氏のいう自分のことしか考えられない女の子になってしまったのだ.
閑話休題.
しかし,渡辺さんの求めるものというのはあまりにも,高い.
本人が
自分らしくいることはすべてが正解じゃない。もちろん自分らしさを出す努力は必要だけど、いろんなものを我慢した上で、最終的に自分を出さなくてはいけない。それは昔の僕も理解できていなかったことなので、もちろん彼女たちも理解できないていないと思いますよ
というくらいだ.ハタチかそこらの小娘に求めるにはあまりにも難しい要求だ.
でも,アイドルとしてやっていきたいんだったらそれくらいの精神力を持てといっているのだ.
wackのアイドルのオタクの中にも「wackは好きだけど渡辺氏は好きじゃない」という人は多いように思う.Twitterとかでエゴサすると良くわかると思う.
まあ,気持ちはわからんではない.厳しい人だし,それを隠そうとしないからね.プロデューサーの立場で好き勝手しているようにも見える.
けど,それは全て信念があっての行動だろう.渡辺さんなりのこうしたら売れるという思いがあってのことだ.ストイックに何かを成し得る為に甘えを許さないタイプの人というだけだ.
それに,彼は優しいと思う.
実際に戦力外として事務所の契約から外れたメンバーのうち芸能活動を続けたいというメンバーには新たに所属事務所を探してあげているし,元メンバーの一人はこの間バーをオープンした,出店に当たって渡辺さんが相当力添えしたようだ.
インタビューではあそこまで彼女らを見限るようなことを言っておきながら,最後までしっかり面倒を見ている.渡辺氏はアイドルに対して愛がない,みたいなことを言っているオタクはこの辺までしっかり見た上で発言したほうがいいと思うぞ.
結局,何を言いたかったのかというと,
この気概の部分が社会人である僕にめちゃくちゃ刺さったという話だ.
どこか,この会社で与えられた仕事をこなしていれば,成長できて,給料が上がっていっぱしの社会人になれると思っていた.
でも,それじゃ未来はないのだ,僕が今携わっているプロダクトを良くしていかなければいけないし,ひいてはそれを通して会社を大きくしていかなければいけない.
それはどんな規模の会社でもそうなのだ.
大きくて人数の多い会社に入ったのですっかり忘れていたが,この気持ちを持ち続けなければ自分の成長など望めない.
さて,僕に社会人としての新たな決意をさせてくれたこの映画だが,
僕は見に行かないと思う.
推していたアイドルがダメだと言われる映像なんか見にいきたくない.
追記.
BiS2期のアヤ・エイトプリンスとGang Paradeのヤママチミキが渡辺さんと面談してる動画がYouTubeに上がってるんだけど,見比べると中々おもしろい.
ヤママチミキは自分が何を求められていて,どういう意図で何をしなきゃいけないのかを明確に考えててて,それを渡辺さんの前でしっかり言語化して伝えられているんだなってのがわかる.
社会人として絶対優秀.一緒に働きたいもん,こう言う人.
一方アヤプリは言ってることがコロコロ変わるし,その場しのぎの受け答えばっかりで,普段からあんまり考えてないんだろうなあって感じがする.だからとっさに聞かれても何も出てこない.
顔はめちゃくちゃ美人,好き.歌もめっちゃ上手い.けど,アイドルに大事なのってそう言うことじゃないんだろうなってのを実感した.
自己顕示欲と承認欲求とオタクの話
僕は良くも悪くも自分のことが大好きなので,オタクにはなれない.
良くも悪くも.
良い点としては,自分のことが好きだから自分を認めてあげらるし,他人からの承認がなくても生きていける.自己顕示欲と承認欲求が少ない.
悪いことも多い.自分が一番好きなので他のものや人をあんまり好きにならない.自分のことよりも他の人を優先して考えることができない.良い彼氏にはなれない.彼女の為に自分を犠牲にして何かをしてあげるとか絶対しない.というかそもそもそんなに好きにならない.自分の方が好きだから.ヒロイズムに酔ってでもない限り自己犠牲とは対極にある.キリスト教徒にはなれません.だからクリスマスとか嫌いなのかもね.
とにかく,そういった理由でオタクにはなれない.
だいたい,他人の作ったコンテンツ(ゲーム,漫画,アニメ,音楽,アイドル)を追いかけて,それ自体を自身のアイデンティティに感じることなんて絶対にありえない.面白いと思うし,すごいと思ったり,尊敬したりする.でもそれ以上は無理だ.アイドルのSNSの周りにいるオタクなんか,アイドルに存在を認知されることを一種のステータスに感じるらしい.アイドルに認められて,オタク仲間にマウンティングして嬉しいらしい.全然理解できん.
オタク = 隠キャていうのはそういう理由で成り立つ図式なんだと思う.
自分を肯定できないから,愛が有り余ってコンテンツに向かう.そのなかで承認欲求と自己顕示欲を満たすんだ.そうやって自己を確立する.だからオタクになるんだろうね.
まあ,僕はオタクじゃなくても隠キャですけど.
でもね,自分勝手でも自己中でもないと思うんですよ.僕は,あたりまえだけど他人に気分を害されるのが嫌いで,人の怒りとか悲しみとか不快感とかそういったネガティブな感情がすごく嫌いだ.自分の周りの人にがネガティブな気持ちになっているのが耐えられない.身近な人という意味でなく,たまたま同じ電車に乗り合わせた人とか同じ店でラーメン食ってる客も含めて,その感情の矛先が自分に向いていなくともネガティブな感情が存在しているという状況がもう嫌だ.だから,そうならないように気を遣って生きている.周りの人が嫌な気持ちにならないように気をつけている.それは他人を思っての行為ではない.紛れもなく自分が気持ちよく生きていく為にそうしているだけだ.完全なる偽善.でも,周りからは優しくていい奴だと思われている.
心の底から全人類が楽しく幸せに暮らせますようにと願っている.
だって,そうなったら自分がとても幸せに生きていけるから.
これも偽善.